*山へ行こうよ*

槍ガ岳・穂高はどのようにしてできたのか

-「超火山槍・穂高」を読んで-
山と渓谷社 2003年6月初版 本体1500円

槍ガ岳・穂高を作る地層

順番

岩石

ふりがな

できた年代

種類

特徴

場所

一番上

礫岩

れきがん

 

 

 

槍ガ岳

 

花崗岩

かこうがん

140万年前

深成岩

もろい

穂高の西側

真ん中

溶結凝灰岩

ようけつぎょうかいがん

170万年前

 

堅い

穂高

 

奥又白花崗岩

おくまたしろかこうがん

6000万年前

 

 

北アルプス北部

一番下

結晶片岩

けっしょうへんがん

3億年前

変成岩

土台

槍ガ岳

頁岩

けつがん

1億5000万年前

 

上高地

日本列島はアジア大陸の東側の縁の地下深くで生まれた。

槍岳山荘付近では、緑色片岩(りょくしょくへんがん)と呼ばれる、結晶片岩の一種が見られる。結晶片岩は3億年前大陸の地下深くで生まれた物。結晶片岩は槍ガ岳の土台。

明神の先の白沢の300m先に、黒い岩が露出している。これは、頁岩(けつがん)で、1億5000万年前に地下数千メートルの海溝で、泥が堆積してできた物。上高地の土台。

北アルプスの北部、大天井岳・燕岳などは、奥又白-有明花崗岩。6000万年前、大陸でマグマが地下深部で固まった。それが移動し、1500万年前に現在の日本の位置に流れ着いた。上高地と明神の間の下白沢はこの花崗岩でできている。

日本列島が大陸から分離し、1500万年前に現在の日本列島の位置まで移動してくる。

200万年前は穂高の地下では、引き裂く力が働いていて、マグマが上昇しやすく、北アルプスの地下にマグマだまりを作った。

176万年前に巨大噴火。地球全体の温度を下げた。火山灰は千葉、大阪、新潟でも積もった。千葉で1回目が75cm、2回目が150cm。

噴火のあと、地盤が陥没しカルデラを作った。南北16km、東西6km、深さ3000m。穂高をだいたい中心に、上高地の釜トンネルの先から、槍ガ岳の北鎌尾根の先まであった。

カルデラに、火山灰や火山礫が堆積して、溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)ができた。厚さは1500m以上。緑色を帯びた灰色。「本質レンズ」と呼ばれる、長さ約20cmのレンズ型の、軽石がつぶれたものが含まれている。

さらにこの上に、いろいろな岩石がなだれ込み、南岳凝灰角礫岩(れきがん)を作った。厚さ3000m以上になる。

槍ガ岳・穂高にももちろんこの礫岩(れきがん)が積み重なったのだが、全部浸食され、堅い溶結凝灰岩が残った。

大キレットから南岳は、カルデラの中心部に近く、下にたわんだ部分であって、礫岩(れきがん)が残った。

西穂高のジャンダルムは、巨大噴火の数万年後に、マグマが貫通してできた閃緑斑岩(せんりょくはんがん)。垂直方向に節理を持つ。上高地の横尾の前にそびえる屏風岩は、この頃花崗岩が熱変成を受け、再結晶し、浸食に強くなった物。

140万年前にマグマが地下3kmでカルデラの底に到着する。

100万年前に、太平洋プレートがユーラシアプレートに潜り込み、圧縮する力に変わり、穂高を隆起させた。隆起するにつれて浸食が激しくなる。

西穂高山荘付近から穂高・南岳の西側は、滝谷花崗閃緑岩。175万年前の大噴火のあと、その噴火を起こしたマグマが、140万年前に地下3kmで何万年もかかってゆっくり冷えたもの。世界一の若い花崗岩。100万年前からの隆起で押し上げられた。この上に溶結凝灰岩と礫岩が3000m積もっていたのだが、浸食された。この花崗岩自身も1000m浸食されている。合計4000m浸食されたのだ。花崗岩は、結晶が大きく成長していて、種類の違う結晶の温度の変化による膨張の違いによって、くずれやすいので、なだらかな地形を作る。上高地のウェストンレリーフはこの花崗岩にはめられている。

北アルプスの氷河期は2回。槍沢のU字谷は6万年前、涸沢のカールは2万年前のもの。これが、最終的に槍ガ岳・穂高の険しい現在の地形を作った。

槍ガ岳は南岳から見ると、右に(東側に)20度傾いている。太平洋プレートの押しが、槍ガ岳・穂高の下の地殻断層を作り、マグマに乗り上がり、西側を盛り上げ、東側に傾けることになった。

槍岳山荘と槍ガ岳に間に断層がある。その断層にマグマが染みこんできて、珪長岩(けいちょうがん)と言う白い岩脈を作った。その断層で、北側の槍ガ岳や北鎌尾根が下にずり落ちた。

穂高のすぐ下にマグマが来ていて、地下7kmで500℃。

梓川は、そもそも西側の高山方面に流れていた。64万年前に噴火があり神岡方面に流れを変えた。さらに白谷山が噴火しその土砂のため、2万7000年前に東側に流れを変えた。

 

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